1級を受験された方、いよいよ12月19日が2次試験ですね。

1級1次試験の合否は、12月上旬ごろに色彩検定公式ホームページに掲載されます。

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さすがにもう1次の合否通知は来ていると思いますが、まだの人は色彩検定に連絡して確認をするとよいです

色彩検定 1級2次 色感問題 対策

残りの1週間でいよいよ追い込みに入っていると思いますが、皆さんが多分一番不安に感じている問題があると思います。

そう、問題1の色感の問題です。

この問題はもう2012年ぐらいから同じような問題が出題されているので、かれこれ10年近く続いていることになり、よほどのことがなければ、また今年も同様の問題が出題されるのでは?と思われます。

これまで私が担当した、1級の講座で皆さん揃って共通する質問が、「問題1の色感問題はどのように勉強すればよいのですか?」という質問。

これまでこの問題は配布される199aを使うのではなく、配布される解答用紙を兼ねた検定問題に色票がついていて、それを切って貼るというものです。

もちろん199aを使うのであれば、ある程度前もって勉強することが出来ますが、これまでの問題では199aの色票を使うのではなく、添付された色票を使うことになるので、当然前もって勉強するというのは無理です。

199a配色カードは配られますが、これまでは、問題1のために199a配色カードは使われませんでした。

 

但し、まったく何もしないでよいか…というと199aの配色カードを使ってできることがあるので、まずはそれでこの1週間で5分でも10分でもよいので配色カードを使って色感を高める練習をしてみましょう

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色感は、毎日の積み重ねが大切。少しづつでよいので、これから5分でも10分でも配色カードを見る癖をつけましょう!

色彩検定 1級2次 対策 色感を高める 1

カラーカードで色を探すときは色の面から探せるようにする。

皆さんは199aの配色カードから色を探すときどのように探していますか? 裏面に書かれてある色相番号とトーンを確認して色を探してませんか?

そう、これ一番基本なのですが、もし裏面から探しているようならすぐに色面から探せるようにしましょう。自分が探している色かどうかを色で理解できなければ、そもそもカラーコーディネートや色の分析ができないことになります。

そして一番の問題が、書かれている色相番号とトーンで確認すると、間違っていても気が付かないことが多いのです。

例えば、自分はlt8を探しているとします。しかしよくある間違いがltg8を選んでしまうというミス。

ltg⇔lt b⇔d はよく見れば違うのは分かるのですが、試験で焦っている場合、気が付きづらいものです。

しかし色から探せれば、その違いは一目瞭然なので、違う色を選んだことがすぐに気が付けます。

左はlt8+ 右はltg8 色で見ると全然違うのですぐにわかります
左はb8 右はd8 こちらも色調の違いですぐ違う色とわかります
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落ち着いている時は間違えるはずがない、と思うことを試験では焦っているのでやってしまいがち。なるべく間違えるリスクを少なくするためには、色で自分の探したい色を探せるようにしておきましょう!

色彩検定 1級2次 対策 色感を高める 2

最初の配色練習として、各トーンの色相環を自分の目を頼りに作ってみる。

配色カードそれぞれのトーンは、数字が小さい方から並んでいます。それを、例えば1㎝角でよいので切ってみて、シャッフルして自分の目で虹の様に色相環を作ってみる練習をしてみてください。

自分の目を頼りにこのように並べてみると、いろいろ気が付くことがあると思います。

例えば、青系や青紫系の微妙な違いが間違えやすい、とか、或いは高彩度は色相環を間違えずに作れても低彩度になるほど難しいなどなど…

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特に実際の問題では、低彩度のゾーンに色を貼る、という問題もあり、低彩度で色相番号の20、22、24あたりの色の見分けがつくかどうかなど、確認しておくと良いですね。

色彩検定 1級2次 対策 色感を高める 3

自分でグレイスケールを作り、任意の色(自分で選んだ色)の明度が同じと思える無彩色の横において見てみる。

199aにある無彩色の色、Gy-1.5(Bk)~Gy-9.5(W)、これも1㎝角に切り、黒から白までを自分の目でグラデーションになるように並べてみましょう

グレースケールは比較的簡単に作りやすいと思います。そして、実はここからが肝心。pccsの各トーンの色はこのメード軸で明度の値が決まっています。そしてそれはマンセル表色系もPCCSと同じ明度です。

これまで出題されてきた問題1はマンセル表色系で答えるのですが、明度の感覚を養うのはPCCSの配色カード199で練習できます。自分で作ったグレースケールは0.5刻みで0.5~9.5まで並んでいますが、これは明度の物差しです。

そして、例えば、v8の明度を色感としてわかるかどうか、を試す場合、v8を1㎝角に切り、黒から白まで並んでいるグレースケールの横に置いてみて、同じくらいの明るさと思えるグレースケールの横にv8を置いてみます。

グレイスケールの横にv8の配色カードを並べてみて同じくらいの明るさかな…と 思うところに置いてみましょう!

 

こうして目でv8の明度値を探してみましょう。ちなみにv8の明度はGy-8.0になるのですが、各色の明度の値は色彩検定公式テキスト2級の最期に乗っているPCCSトーン別明度一覧表で確認することが出来ます

人間の眼は明度には比較的敏感なので、この明度のあたりを付ける練習はある程度行うとスムーズに明度のあたりが付くようになります。

このようにランダムに思いついたカラーカードをグレイスケールの横に並べてみて同じ明度の感覚かどうかの訓練をすることで、あたりを付ける練習をすると良いでしょう。

 

 

 

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明度は比較的練習しやすく、明度値も確認しやすいのでぜひトライしてみてください。

色彩検定 1級2次 対策 色感を高める 4

彩度の感覚を身につける。

彩度の感覚は一番難しいです。そして、PCCSはマンセルと違って各トーンの彩度値が決まっているので、厳密にマンセルの彩度値の練習、とまではいかないのですが、逆にPCCSで彩度の感覚がわからなければマンセルではとても難しいということになるので、PCCSで彩度の練習も行うと良いでしょう。

同じ色相番号の等色相面を作ってみる

例えば、各トーンの色相番号24番を1㎝角に切り、それぞれのトーンの位置に並べてみるということをしてみましょう。

こうした練習を時間が空いているときにできる限りやってみてください。

もちろん色相番号24番だけではなく、色々な色相で作ってみることをお勧めします。

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この等色相面も色によっては難しい色があります。例えば8番や20番といった色は高彩度の色の見分けがつきづらかったりします。

 

 

本番の時の注意

そして当日の注意点。スタートの合図とともに問題をざっくり見てみましょう。そして、もし1番の問題が解きやすい、と思えれば取り掛かると良いと思いますが、自信がない場合は解きやすい問題からスタートしましょう。

いざ問題1を解く時の注意

落ち着いて設問を読み、まず「何をやれ」といっているのかしっかり確認しましょう。

そして、添付されている色票がある場合、必ず貼り方の注意点があります。

正しい貼り方を確認しましょう。(これ、年によって違うことがあります。)

このように示されていますので、間違った貼り方にならないように十分注意しましょう。

 

 

確実に点数をとれるところは取りこぼさない!

例えば、2020年の問題1の場合、BとCの問題は確実に点数をとれる問題です。

Bは、それぞれの等色相面に記載されている①~⑤のマンセル値をただ書けばよいのです。

それぞれの等色相面に色相が書かれているので、例えば、①なら、5Pのところにありますので色相は5P

明度は縦軸の明度の値を読みましょう、4と5の間にあるので4.5.彩度は横軸を確認し、4と6の間にあるので、彩度値は5とわかります。そして

マンセル表色系の色の表示方法を思い出してください。

①の答えは 5P 4.5/5と、単純に示されている番号の色の色相、明度、彩度の値をひろいマンセル表色系の表示方法通りに書けばよいだけです。

これが全部で5問あるので、結構大きいです。

そして、Cは明度5.5の無彩色のマンセル値を、下の⑥の枠内に記入しなさい。という問題。

これ、無彩色5.5をマンセルの表示で書きましょう。といっているだけです。ということでマンセルの無彩色の表示は必ずニュートラルの頭文字Nを前に書くので、答えはN5.5と書けばよいだけです。

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マンセル表色系の無彩色の表示の「N」は「N」と斜めに書くので気を付けてください。

色感問題を解く時

色々やり方はあると思いますが、色の三属性で整理することが基本です

いきなり1つ1つをそれぞれ置いてみるのではなく、整理してまとめられるところはまとめて行うと効率がよく、比較しやすくて便利です。

例えば、2020年の今回の場合、5P、10P、5RP、10RPの4つの色相なので、まずは6枚の色票を切ったら、それぞれの色相に分けてみるということをしてもよいと思います。

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切った色票を落とさないように気を付けてくださいね!

そして、一番彩度が低いところの明度スケールで明度のあたりを付けます

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高彩度で明度のあたりをつけるのは、難しいと思います!

そして、あたりを付けた明度値から横にスライドをして、横並びの彩度でなんとなくなじむところを探してみましょう

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あまり不審な動きをするのは良くないですが、同じ位置ばかりでみるのではなく、見る位置や角度を変えて、最後は周りと置いてみた色が浮かずに最も馴染みの良いところに配置するという感じです。

まとめ

いかがでしたでしょうか…。

色感の問題がまずは一番びっくりもするし、不安に思うところかと思います。まずは、ほかの問題をしっかり解いて時間をかけて色感の問題を解いてみるようにしましょう。

そして、確実に点数が取れるところを取りこぼさない、また正しい貼り方で貼る、ということが案外盲点だったりします。

当日はおちついて問題をよく読み、ケアレスミスが無いようにしましょう!

ぜひ合格されること、心からご健闘をお祈りします。

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当日、鉛筆や消しゴム、ハサミ、のりなどはできれば複数持っていくと、誤って落としてしまった時に慌てないで済みますよ