3級の勉強では、色を見るためには光源・物体・視覚の3つの要素が必要ということが分かりました。

そして例えば、色を作ってまた同じ色を再現したいとき、「自分の感覚で同じ色を再現する」というのはかなり難しいのですが、色を数字やグラフにしてレシピ化することで、同じ色を再現することが可能になります。

2級では光の色や、物体の色を決める、物体表面で反射した光をグラフに表すということを学びます。

色は光と

光には自然の光と人口の光がありますが、自然の光は当然太陽の光です。

対象物の物体

リンゴは赤!というように、色を特定する ための物体が必要です♪

そして、見ている人間の目

が必要です。

この3つのうち、どれか1つがなくても色の認識は成り立ちません

例えば、光がなければ、色はわからないですね!

薄暗闇では、シルエットはわかっても、色はわかりません。色を見るためにはある程度の明るさが必要です!

また対象物のものがなければ、「○○の色」という認識ができません。そして当然光、物体があっても、私たちは目を閉じていたら色は分からないわけです。

この3級で学んだ3つの要素をより深く理解することが色の理解を進めるポイントになります。

カラーコーディネーター 涼子カラーコーディネーター 涼子

光の性質によって色の見え方は大きく変わります。色を取り扱う時、光源の性質や物体の反射率のような光と色の関係を良く知っておくことが大切です

光の性質と色

色を理解するためには、3級でも勉強した、光源の成分を表す分光分布と物体の反射率、そして物体表面の反射特性を理解する必要があります。

分光分布…光の成分を表したもの

光源の種類によって、その色の見え方が変わることは、私たちは経験上知っていることですよね。

例えば、白熱灯で物を見た時は、全体的に橙っぽく、赤みがかって見えますし、

青白い蛍光灯で見た時は、ちょっと青白っぽく見えます。

このように光源によって違う光色は、その光の成分である分光分布でどのような光の特徴をしているかがわかります。

分光分布は縦軸が光強さの比エネルギーを示し、

横軸は可視光線の波長(380nm~780nm)を100nmごとに区切って表していて

読み取り方としてはどの波長の山が一番高いか(どの波長の光が一番強いか)を見ます。

白熱電球は長波長にいくほどその山が高くなっているので橙から赤みの成分が強い光ということがわかります。

 

物体の色の特徴を表す分光反射率

色を認識するとき、光が物体にあたり、その物体を反射した光を私たちの眼が捉えて色と認識します。

1.で見たように、光の色については、その光の成分である分光分布で光の色の特徴を知ることができます。

そして、物体の色については、その物体がその表面で反射した波長の成分が分光反射率となり、それがその物体の色になります。そしてその分光反射率をグラフであらわしたものを分光反射率曲線といいます。

分光反射率…物体に当たって反射した光の成分。物体特有の吸収と反射の特性によってどのような比率で反射するのかを波長ごとに表したもの。
分光反射率曲線…分光反射率を表すグラフ。

縦軸は波長、横軸は反射率を表すグラフ

入射光の強さを100%としたときの反射光の比率で表す。

分光反射率曲線を見ると色の正体である波長の成分がわかる。

反射光と物体表面の質感

同じ色でもその質感によって感じ方が変わります。

例えば、同じ緑でも綿素材の緑と

プラスチックのようなつやのある素材の緑と

その見え方が変わり、私たち人間の感じ方も変わります。

先ほどからみているように、色は光が物体表面にあたり、その反射した光が眼に入って色と感じますが、物体表面の質感はその反射の仕方で感じ方が変わります。

まとめ

いかがでしたでしょうか? 色を理解するためには、その色を作り出している光の特徴とその物体の色の成分を理解することで、より理解が深まるということなんですね。

このように色を単なる感覚としてとらえるのではなく、グラフや数字であらわすことで客観的に捉えることが出来るようになったことで、同じ色を再現するなど、様々な形で応用することが出来ます。こうした捉え方が色を理解するうえでとても大切になりますので、しっかり確認できると良いですね。

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例えば、お料理の味付けを自分の感覚で作ったとき、まったく同じ味を再現するというのは難しいですよね。ましてや、ほかの人に同じ料理の味付けをしてもらうことを考えてみてください。つまり、レシピにしておくことで誰が作っても同じ味になるように、色もレシピ化できるように、数値やグラフで表すなど、客観的に色を捉えるという考え方を理解することがとても大切になるのですね!