今年色彩検定を受けようと思っている皆さん、試験の準備はいかがでしょうか。
そろそろ10 月なので、ラストスパートをかけていきたいところですね。
今年の冬期の試験は11月14日(日)ですね!
これまで私は、色彩検定の対策講座をスクール等で行ってきましたが、1級の受講生は、ほとんどの人が3,2級は独学の方が多くその理由を聞くと
色彩のスクールに行きたいけど、自分の身近な場所に色彩のスクールがない
という人も多く、そのため試験のための情報が少なかったり、勉強の仕方がわからなかったりする方が多いと聞いていました。
そう、独学でもテキストを読めば、受かることは受かります。
ただ本当の意味で理解したかというとそうではない方も多かったり、
(そのため1級で苦労する人が本当に多いのです!)
またポイントがわからないので、テキストを丸暗記して試験が終わったら忘れてしまう勉強方法の方がほとんどのようなので、今回このブログで色彩検定対策として、2020年冬に行われた過去問題を使って勉強のポイントをお伝えしたいと思います。
ポイント解説なので、全部の問題の答え合わせではありません!
実際、私がこれまでの試験対策講座でお伝えしたことをそのままリアルにこのブログでお伝えしますので参考にしていただけると幸いです。
なお、昨年はコロナの影響で6月の試験は開催されなかったのですが、11月は開催されその過去問題集は大型書店やアマゾンでも販売しています。
過去問をお持ちでない方でも、試験を受けるのであれば必ず公式テキストは用意しましょう。
このブログでは過去問のポイント解説と合わせて、公式テキストでどこを覚えればよいかという
優先順位や覚え方などをお伝えしますので良かったら参考にしてみてください。
試験範囲は3級の公式テキストすべて、ということになりますので、テキストに書かれてあればどこが出題されてもおかしくはないのですが、その中でも当然、「3級取得者ならば、少なくともここは分かっておいてほしい!」という大切なポイントがあり、それが出題傾向として高い内容になるので、そこについてお伝えしたいと思います。
※なお、今回のブログでは、細かい用語の説明はしていません。ある程度テキストを読んで内容を理解したうえで、試験対策として確認していただくとより理解しやすくなると思います。
色彩検定に向けて準備するもの
1.公益社団法人 色彩検定協会発行 色彩検定公式テキスト3級
2.公益社団法人 色彩検定協会発行 色彩検定過去問題集2・3級 2020年度
3.財団法人日本色彩研究所監修 新配色カード199シリーズ
※財団法人日本色彩研究所監修 新配色カード199シリーズは大きさの違いででa.b.cがあります。 (aが一番小さい) ぜひ配色練習は行ってくださいね。その場合はaよりbのほうが大きいのでおすすめです!
色彩検定の試験を受けるなら、必ず覚えてほしいこと!
試験当日、試験問題を解く前にしておくとよいことが下記の2点です。
1.試験開始といわれたら、試験問題の空欄に一般財団法人日本色彩研究所が開発したPCCS(:以下PCCSのみで記します)色相環とトーンの概念図を書いてしまう。
2.最初から最後までの試験問題全体を確認する。
1.について
AFT3級試験は色の試験です。なので当然、色の問題が必ず出題されます。それは「実際の色をみての色名や配色などを確認する」問題や、「その色がどのような特徴なのか色の三属性で問う」問題が多いのです。
その色の三属性を理解するために、AFTでは色を覚える基本としてPCCSシステムの「色の三属性」と「トーン」を使って、色の特徴を理解しているか、を問う内容がメインになります。
そのため、PCCSの24色相環(公式テキストp40)とトーンの概念図(公式テキストp47)は必ず覚える必要があります。
そして、これが肝心なのですが、試験の当日は、試験が始まったら問題を解く前の頭がすっきりしているときに試験問題の空欄等に色相環(特に下記の1~3は)と、トーンの概念図を問題用紙の空欄などに書いてしまいましょう。 それができるとかなり安心して試験に臨めます!
また、色相環とトーンの概念図が書けたら、おちついて試験問題全体を確認しましょう。 早く問題に取り掛かりたい、という気持ちもとてもよくわかりますが、1番から問題を解かないといけないという決まりはありません。 案外、後半のほうが簡単だったり、自分にとって解きやすい問題は最初の問題ではなかったりします。そして何よりも大切なのは、自信もって解ける問題や解きやすい問題から取り組むこと!
一番最初からやらないといけない、と思い込みすぎると、わからないところに時間がかかりすぎて、解けるはずの問題で時間がなくて、間違えるはずのないところを間違えてしまう、ということになりかねません。ぜひ簡単なところから解いてリラックスしながら問題を解いていくようにしましょう!
1.色相環の覚え方
色相番号を1から順番に覚えても良いのですが、それだと単なる暗記です。そしてその覚え方だと、1つ忘れると全部忘れてしまったり、ずれて覚えていても間違いに気が付けなかったり、、とかなり大変なことになります。(色相環は公式テキストp40を見て確認して覚えていきましょう。)
次の順番に覚えるとよいでしょう。
(1)まずはフリーハンドで円(色相環)を書きます。
(2)赤(2番)黄(8番)緑(12番)青(18番)紫(22番)の5色相をフリーハンドで書いた円の
それぞれの位置に番号と色相名(赤などです)を書いていきます。
(3)2が書けたらその中間の5色相を、2で書いたそれぞれの色相の間に書きます。 だいだい(5番)黄緑(10番)青緑(14番)青紫(20番)赤紫(24番)です。
(3)PCCS色相環は同じ色相名が2つあります。それは覚えていないと書けないでしょう。15番の青緑と17番の青を加えます。
(4)残っているところはすべて「色みの修飾語」がついた色相名ばかり。ちなみに色みの修飾語については、1.に書いた「赤・黄・緑・青・紫」の5色相に「~みの」をつけたものです。(赤みの黄など)(中間の色相には色みの修飾語はつかないので注意→「黄みの黄緑」なんてないです!)
例えば、2番の赤の両隣の色相を考えた時、赤につけられる色みの修飾語は「紫み」か「黄み」なので紫に近い1番の色相名は「紫みの赤」で、黄に近い3番の色相名は「黄みの赤」となります。 また5番の「だいだい」につけられる色みの修飾語は「赤み」か「黄み」なので、4番の色相名は「赤みのだいだい」そして6番は「黄みのだいだい」になります。このようにすれば、24色相環の色相名はすべて埋まります。
※ここで、色料の三原色(8:黄 Y)(16:シアン C)(24:マゼンタ M)と色光の三原色(3:黄みの赤 R)(12:緑 G)(19:紫みの青 B)の位置も確認しましょう。そして、混色の結果は、混色する2色の間の位置の色になるので合わせて覚えましょう。(例: 色光 R+G=Yになる)
2.トーンの概念図について
こちらはまずは、有彩色の12個のトーンすべて書きましょう。
1.フリーハンドで馬蹄形を書く。
2.12個の丸を書き、それぞれの位置の中に有彩色のトーンを書き込んでいく。
書く内容は3種類 トーンの略記号(vなど)、カタカナでトーンの名称(ビビッドなど)トーンの意味(さえたなど) この3つです。これも、さくっと書いてしまいましょう。
ちなみに有彩色のトーンの略記号は小文字です。細かいようですが、3級はマークシートなので問題ないけど、2級1級で筆記問題の時、小文字で書けるように3級から慣れておくとよいですね
※この24色相環とトーンの概念図は、できれば5分以内で書ける練習を、試験勉強としてするとよいです。もし、全部書くことで時間がかかるようでしたら、色相環は上記説明内容の1から3だけでも書いてしまうとよいでしょう!(色相環とトーンの概念図を書くだけで時間がかかるなら、それは本末転倒なので、時間には注意しましょう!)
色彩検定 2020年の冬の問題をみて覚えることを確認しましょう! 問題1,2
実際の2020年冬の過去問で解き方を確認しましょう!
問題1は、光と色(公式テキストp10~14)と照明と色の見え方、(公式テキストp22~23)、眼の構造(公式テキストp19~21)の内容でした。
これまでの問題を見ると、最初はこの「光と色や照明、眼の構造や混色」の複合問題か、単体の問題で出題されることが多いようです。(過去の問題を見ると、大体何問目どこの章の問題が出るか、傾向がわかると思います。)
2020年の問題1、2は
色を見るための必要な要素 (光源・物体・視覚が答え)についての説明として、
・可視光線と可視光線以外の電磁波について
今回の問題1は、短波長より外の波長のエックス線が答えだったり(公式テキストp11図3)
・光の性質と色(波長による屈折について 公式テキストp12、)
・光の波長成分ごとのグラフ(分光分布)や物体の特性を表したグラフ(分光反射率)
・眼の構造や名称や役割(今回は角膜と水晶体や視細胞)
問題2では照明の分光分布、また混色の応用と三原色や混色が色でわかるか、という問題でした。
【光と色で覚えること】(公式テキストp10)
今回出題された内容以外でも出題傾向の高い、覚えるべき内容を確認しましょう!
・色を見るためには、「光源」「物体」「眼」が必要なので、この3つの特徴を理解することはカラーコーディネートをする上ではとても重要なため、出題されることが多い内容です。
・色そのものの正体である、電磁波とその単位
□電磁波…振幅と波長で表される
振幅…波の山の高さ→波の大きさを表す
波長…波の山から山までの長さ→波の周期的な変化の程度を表す
□波長の単位…ナノメートル 1nmは100万分の1㎜
・色として感じる電磁波… (公式テキストp11)
□可視光…電磁波の中で人間の眼が感じることのできる波長範囲(380nm~780nm)
・可視光の3つの波長域と色
□ 短波長(約380~500nm)青・中波長(約500~600nm)緑・長波長(約600~780nm は赤
・可視光以外の波長(今回の問題1のBでは回答が短波長の外のエックス線でしたが、逆に長波長の外の赤外線やマイクロ波が問題になることも多いです。)
□可視光以外の波長について
短波長の外…紫外線(可視光の短波長側の外側にある電磁波、日焼けの原因になる)
エックス線、ガンマ線
長波長の外…赤外線(可視光の長波長側の外側にある電磁波、熱を感じる)マイクロ波、テレビ波やラジオ波
私たちは、全ての波長が見えるわけではありません。見えている波長を可視光といいます
・太陽光とスペクトル (公式テキストp12)
□ 複合光…太陽光のように複数の波長の光によって構成されている光
□ 白色光…昼間の太陽光のように、色みを感じさせない無色透明な光
□ 単色光…光をプリズムなどによって分光して得た単一の波長の光
□ 分光…光を波長ごとに分けること
□ ガラスの三角柱のプリズム
□ スペクトル… 分光された光の帯 順番(赤→橙→黄→緑→青→藍→青紫)
・今回、問題1CとDで太陽光をプリズムに通すと波長により屈折の角度が異なり、単色光が順に並んだ光の帯が得られる。という問題が出題されました。(公式テキストp12)
色と光の関係については、世界で初めて太陽光を分光したニュートンによって解明されました
【光の性質と色で覚えること】(公式テキストp13)
・物体の色の見え方
□物体に当たった光は、表面で反射・吸収・透過のいずれかの形をとる
□物体の色は、可視光のどの波長域をどれだけ吸収し、反射(あるいは透過)するかによって決まる
光を通さない不透明な物体→光が反射するか吸収される
光を通す透明な物体→光が透過されるか吸収される
・光の色や物体の色をグラフで表す(公式テキストp12、p14)
□光の色を表したグラフ…分光分布
分光分布…光を波長ごとに分けて、強さと波長との関係をグラフなどで表したもの
どのような波長の光がどのような強さ(比エネルギー)で含まれているかがわかる
□物体の色を表したグラフ…分光反射率曲線
分光反射率曲線…物体が光の成分(スペクトル)をどのように反射するかを表したグラフ)
問題1のEで分光分布が、Gで分光反射率が出題されました。
物体がどの波長域をどれだけ反射したかがわかるのが分光反射率曲線ですね。つまり、一番反射が高いところの波長がその物体の色相になるわけです。
*分光分布と分光反射率曲線の言葉の違いに注意しましょう!→ひっかけ問題などでよく出ます!
・グラフの読み取り方(分光分布も分光反射率曲線も読み方は基本的に同じ)
グラフの縦軸:分光分布→光の強さ、分光反射率曲線→反射率
グラフの横軸:分光分布、分光反射率ともに波長を表している
□色相の読み取り方→グラフの中で山が高いところの波長がその色相(短波長なら青、中波長なら緑、長波長なら赤)
□公式テキストp12の図5→太陽光はすべての波長をほぼまんべんなく反射しているので無色
問題2のBで上記の太陽光の特徴についての問題が出題されました。
□公式テキストp14の図8 分光反射率曲線の確認
1.無彩色は色みの特徴がないので、線の形は横軸とほぼ平行。明るさの違いにより白は多くの光を反射しているので高い位置のライン、黒は多くの光を吸収しているので低い位置のラインになる。
2.色光の三原色の赤、緑、青はそれぞれの波長で山が高い(例:長波長の赤は長波長の山が高い)
3.色料の三原色 黄、シアン、マゼンタのグラフは、色光の原色を混色したグラフの形と考えるとわかりやすい。つまり、それぞれの波長の位置の山が高い(例:黄色は赤(長波長)と緑(中波長)を混ぜるとできるので、長波長と中波長で山が高い。) ※グラフの問題も多く出題されるので、ぜひ覚えておきましょう。
【照明と色の見え方で覚えること】…テキストの順番通りではなく同じところで覚えるものはまとめて覚えましょう! (公式テキストp22、23)
照明では各光源の分光分布を覚えることがポイントです、分光分布で説明したことと同様にどこの波長で山が高いかを意識して、グラフの形を理解しましょう。
またその照明の色の特徴やどのように使用されているかなどをテキストで確認しましょう。
□光源からの光は照明光とも呼ばれ、大きく自然光と人工光に分けられる
自然光…太陽光のこと(昼間の自然光を昼光という)
人工光…人工的に作られた白熱電球・蛍光ランプ・LEDなどのこと(ろうそくやたいまつなども人工光に含まれる)
問題2のBで昼間の太陽光と同じ波長成分をもつ人工光を昼光という、というひっかけ問題が出題されました
・光源の特徴(公式テキストp23)
□昼光…それぞれの色が自然に見える 光の成分は全波長がほぼ均等に含まれる
□白熱電球…全体が黄み~赤みがかって見える 光の成分は長波長の成分が多い
□蛍光ランプ…全体的に少し青みがかって見える 光の成分は赤の成分が少ない
□LED…蛍光ランプ(白色とほぼ同じ見え方)
光の成分は青色の光とその青色光を受けた物質が発する長波長から中波長の光を含む
今回は問題1のFで白熱電球が出題されましたが、今回は出題されなかったLEDなどは、今後出題されやすい内容だと思いますのでグラフと合わせて特徴を理解しておきましょう!
また問題2のAとBではグラフの比較でその光源の色の特徴がわかるかどうか、という問題はこれまでも多く出題されているので、比較して違いが分かるようにしましょう。(白熱電球は右肩上がりで赤み成分が多い光とわかります。)
【混色】…テキストの順番通りではなく同じところで覚えるものはまとめて覚えましょう! (公式テキストp24~27) 混色はそれぞれの三原色の色相環の位置と分光反射率曲線が出題されやすいので、色相環を覚えるときと分光反射率曲線を覚えるときは色光、色料、それぞれの三原色も一緒に意識して覚えてしまうと楽ですよ
・混色とは(公式テキストp24)
□色と色を混ぜ合わせて別の色をつくること
□加法混色と減法混色に分けられる
□加法混色には、同時加法混色、併置加法混色、継時加法混色がある
混色を理解するとき、物理的に混ぜ合わせる同時加法混色、減法混色と、眼の中で混色される併置加法混色と継時加法混色に分けて理解するとわかりやすいですよ
・混色で覚えること
□色光の三原色、色料の三原色のそれぞれの原色の名称(和名・カタカナ表示、アルファベット)と色相環上の位置
□それぞれの混色結果(例:R+G=Y)
□眼の中で混色する混色について→継時加法混色と回転混色 意味と応用例について
□同時加法混色(色光の三原色)…色光による混色 混色された結果が元の色より明るくなる
□減法混色(色料の三原色)…色料・色フィルターによる混色 混色された結果が元の色より暗くなる
□混色の応用方法について→どの混色が関わっているか。
・物理的に混ぜ合わせる混色について(公式テキストp24、25、27)
□同時加法混色(色光の三原色)
□色光の三原色…R(レッド:3番 黄み赤)
G(グリーン:色相番号12番 緑) B(ブルー:色相番号19番 紫みの青)
□混色結果…R+G=Y(イエロー) G+B=C(シアン) B+R=M(マゼンタ)
R+G+B=W(白)
□補色…無彩色(白)を作ることができる2色 例R+C(G+B)=W
色光の混色はすべて光の色として考えますなので、白というのは白色光ということです!
□減法混色(色料の三原色)(公式テキストp27)
Y(イエロー:色相番号8番 黄) C(シアン:色相番号16番 緑みの青)
M(マゼンタ:色相番号24番 赤紫)
□混色結果…Y+C=G(グリーン) C+M=B(ブルー) M+Y=R(レッド)
Y+C+M=Bk(黒)
□補色…無彩色(黒)を作ることができる2色 例)Y+B(C+M)=Bk
減法混色ではCMYの色フィルターが重なった部分はどの領域の波長もすべて吸収され、黒に近い色にみえます。
色相環上で色料の三原色(8:黄 Y)(16:シアン C)(24:マゼンタ M)と色光の三原色(3:黄みの赤 R)(12:緑 G)(19:紫みの青 B)の位置も確認しましょう。そして、混色の結果は、混色する2色の間の位置の色になるので合わせて覚えましょう。
・網膜上で混色されて見えるもの(公式テキストp26)
□併置加法混色…異なる小さな点の色を高密度で並べ、距離を置いてみた時、混色して一つの色に見えるような混色
・混色された結果がもとの色の中間の明るさになる
・例 モザイク画、点描画など
□継時加法混色(回転混色)…色の時間的な変化が速いため、各々の色が見分けられなくなり、一つの色に見える混色
・混色された結果がもとの色の中間の明るさになる
・例 回転混色版 コマ
今回は問題2のCDEFが混色の問題で、減法混色の意味や回転混色について、また加法混色でマゼンタになる原色(B+R=M)や減法混色の三原色のうちの2色を選ぶ問題(Y,C,MのYとC)が出題されました。
・混色の応用例(公式テキストp28、29)
□併置加法混色…
カラーモニタ …カラーテレビの発色原理はR・G・Bの加法混色の三原色を使った併置加法混色になる
□減法混色と併置加法混色
カラー印刷 …C・M・Yと黒(Bk)の網点(ドット)により構成され、それらが白い紙の上で色フィルターと同じ働きをするため、減法混色となる。
・C・M・Yに加え、減法混色でできたR・G・Bと黒、インクがのっていない部分の白の計8色が密に並ぶ併置加法混色
・インクの重なりによる減法混色と網点の配列による併置加法混色が併用
織物 …繊維は染料を使用して染色するため、減法混色による色再現
・織物は、縦糸と横糸の色を変えることで、併置加法混色による色柄ができる。
絵具 …絵具の色再現は基本的には減法混色
・表面は絵具の顔料の粒が不規則に並んでいるため、併置加法混色が生じる
【光による現象】(公式テキストp15~18)今回は現象については出題されませんでしたが、出題傾向は高い内容なので、確認しておきましょう。
光は何もなければまっすぐ進みその時は色は見えません。理由があって進路変更をするときに色が見えることになります。その理由や具体的な事例を覚えましょう!
・光による現象で覚えること
□現象名(反射・透過・屈折・干渉・回折・散乱)意味や波長ごとの特徴、具体的な事例 この3点セットで覚えましょう。
□屈折 違う物質の境界を斜めに通過するときに、光の進路が変化する現象
→例)水入りのコップにさしたストローの屈折、プリズムによる分光、虹など
ダイヤモンドがキラキラ光るのはこの屈折率が高いからです。ダイヤモンドの場合、鋭い角度で曲がり、曲がった光が石の他の面にあたって、また鋭く曲がるから、石の中で複雑に光が反射します。その結果、たくさんの光が目にとどくからキラキラして見えるんですね!
□干渉 複数の波が重なったときに、波の山と山型された強めあったり、山と谷が打ち消しあい、弱めあったりして起こる現象
→例)シャボン玉の表面など
真珠の綺麗な色は干渉色です。真珠は何層にも重なった構造をしています。そして光という波が真珠層にあたり、表面で反射する波と、中に入ってから反射して出てくる波が合流しますが、そこに干渉が起こります。真珠層に見られるピンクやグリーンは、この干渉から生み出された色です。
□回折 波が障害物にあたったり、小さな隙間を通過したりしたあと、波がその先に半円を描くように広がって進む現象
→例)CD(コンパクトディスク)の表面など
□散乱 光が大気中の気体分子(ちりや水滴)にあたり、あらゆる方向に散らばる現象
→例)昼間の青空、ゆうやけなど
散乱については、短波長のほうが散乱しやすい性質があります。具体例の夕焼けは、地球と太陽の距離の問題でおこります。 昼間の地球と太陽の距離が近い時は短波長が散乱されるので青く見え、地球と太陽の距離が遠い夕方は残った長波長が目に入るので夕焼けは赤く見えます。
【眼の構造で覚えること】(公式テキストp19)
特に覚える必要があるのは、光が通る順番の名称と役割 (よくカメラになぞらえて覚えます)
1.眼球での光の伝わり方とそれぞれの名称
今回は問題1のIで角膜と水晶体が回答の問題が出題されました。その回答を導き出すキーワードは、「光を屈折させて」の屈折させるです。このワードで角膜と水晶体が思い出せるといいですね!
2.網膜には2種類の視細胞があります。これらの違いを理解しましょう。(公式テキストp20)
□錐体細胞→明るいところではたらき、色を識別する。S錐体、M錐体、L錐体の3種類がある。
□杆体細胞→暗いところではたらき、明暗の感覚を識別する。
今回の問題1のJで視細胞について出題されました。
視細胞はとても大切なので出題されることが多いですね!名称や役割をしっかり覚えましょう!
3.網膜における光の処理(公式テキストp20、21)
今回の試験では回答の内容ではありませんでしたが、選択肢の一つに出ていたので、名称と役割を覚えておきましょう!
*お疲れさまでした。
問題3以降の内容も、また次のブログでまとめますね!